もともとはコンピュータ関係の専門学校でCADという設計図面を作成するコンピュータソフトを学び、工業製品の金型をつくる会社で設計士として働き始めました。設計という仕事は面白かったのですが、基本的には一日中モニタ画面に向かう仕事。「人と関わりたい」という思いが強くなっていきました。
そして、心機一転で始めたのが、個人のお客様が相手の営業職でした。まさに、毎日人に合う仕事です。約10年続けたのですが、徐々に「たくさんの人から感謝される仕事をしたい」と考えるようになっていました。
そんな時に、街の衛生や美観を支える会社と聞き、ここなら自分の思いを叶えられると確信し、入社を決めました。

ふじ環境保全は、ここ燕市の指定業者3社の一つです。市と市民の皆さまのために、割り当てられたエリアの家庭や企業から出るゴミを回収するのが、私の仕事。
1人1台「パッカー車」と呼ばれるゴミ収集車を運転して、ゴミステーションのゴミをきれいに収集して回ります。もちろん、そこにあるものをただパッカー車に放り込めばいいわけではありません。その日が回収日ではないゴミが置かれていたり、半透明の袋越しに回収不能なものが見えたら、その旨を書いたシールを貼ったり、カラスにつつかれて散らばってしまった小さなゴミを丁寧に取り除いたりと、細やかな気遣いもしなければいけない仕事です。
思ったよりも力が必要な仕事でもありませんし、時間に追われたりもしないからこそ、丁寧な仕事を心がけています。

私たちが向かう場所は、常に人がいるような場所ではありません。なにせ「ゴミ置場」ですから。でも、回収時間ギリギリに走ってゴミを持ってくる方がいらっしゃったり、ゴミ出しついでにそこでお話中の住民の方がいらっしゃったり、意外に利用者の方と会うことは多いのです。
そんな時に「待ってくれて助かりました！」「いつも綺麗にしてくれてありがとう」などと声をかけていただくことも。また、企業などでは顔見知りの社員さんが、お菓子や缶コーヒーなどを差し入れしてくれることもあります。そんな時は、やはりこの会社に入って正解だったなぁと実感しますね。

利用者の方々と触れ合うことが多いということは、それだけ私たちの仕事が見られているということ。私個人を覚えていただくことは少ないかもしれませんが、いつも同じ社名が入ったパッカー車は、皆さんの記憶に残っているはずです。
いい加減なことをしていたら、すぐに評価は下がる。そう思って、一つひとつの仕事を丁寧にすることを心がけています。
また、私自身ももっとレベルアップするため、近い将来に「浄化槽管理士」の資格を取得したいと考えています。より多くの人の役に立ち、ふじ環境保全という会社の評価を高めたいですね。

上でも述べましたが、私自身が思っていたよりもはるかに多くの人との出会いがあったり、「ありがとう」を聞くことができる仕事だと実感しています。そういうわけで、移動中はもちろん一人なのですが、孤独を感じることはあまりないですね。
また、ゴミというものに汚いイメージを持っていたのですが、この先入観もいい意味で裏切られました。当たり前なのですが、ゴミは袋にまとめられていますし、ゴミ袋も今は薄くて破れにくいなど品質が上がっています。だから、想像よりも遥かに汚れにくいし匂いもありません。
ぜひ先入観を捨てて、私たちの仲間になってください！